こんにちは!ともわん(@TomoOne4)です。
今回から、「営業」についてシリーズものでお届けしてみたいと思います。
というのも、最近業務で営業をやる時間が増えてきて、その単純さや複雑さ、難しさを実感しているからです。
僕は、数10名のベンチャー企業でBtoBの営業をやっていたことがあり、そのときには営業の専門家とのマンツーマンで営業動向や資料、進め方のフィードバックを随時いただいていました。
今回、改めて「自分、営業向いてないわ〜」と感じるところがとてもたくさんあり
メンタル的にも参ってしまったので、以前いただいたアドバイスを思い出しながら今なんとか立て直しができつつある秘訣をお話していきます。
今回は、「初訪」についてです。
想定する課題を持った読者の方は、こちらです。
・BtoBセールスで成果がなかなか上がらない
・このままで、将来が不安
・自分は営業には向いていないのにやらなければいけないジレンマ
・営業って、ストレスが半端ない
この記事をご覧いただくことで、このようになる姿を想定しています。
・ガツガツ営業タイプでない人でもできると感じる
・とにかく、営業が楽になる
・お金はかからない
・組織にいても、個人でも同じことが言える
では、ご覧ください。
初訪の大目的
初訪とは、
自分もしくはインサイドセールスが取得したアポイントに対して、最初にお客様候補とお打ち合わせをする場のことです。
全く、「はじめまして」の中で、
自分が実現したい受注へ向かう。
そんな初訪の一番の目的はなんだと思いますか?
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もしかすると、皆さんそれぞれ考えた内容が違うかも知れません。
しかし、初訪の大目的はシンプル。たった1つだけです。
それは、
相手の課題感を100%引き上げ、優先順位をつけること
です。
他のことは考えなくても大丈夫。
これだけをまっとうする事ができれば初訪は大成功と考えましょう。
以前は訪問にわざわざ出向き、移動時間もお金も馬鹿にならないということもあったかと思いますが、今はオンライン商談の時代です。
初訪であれもこれもやってしまうのではなく、まずは大目的をまっとうすることだけを考えましょう。
相手の課題感を100%引き上げ、優先順位をつけること
説明の流れ
それでは次に、初訪の中身に移ります。
多くの企業では、初訪用の雛形のようなものがあり、それを紹介するという流れが多いのかなと思いますが、
まずは資料の流れをしっかりさせておきましょう。
この5ステップを外さなければOKです。
1.今日のアジェンダ
2.会社紹介
3.製品紹介
4.ソリューション説明
5.ヒアリング
それぞれ理由がありますので、説明していきます。
今日のアジェンダ
まずはアジェンダを説明します。
「本日のお打ち合わせのアジェンダは、まず当社の紹介をし、製品とソリューションのご説明をいたします。そのうえで、ご興味や課題につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。」
ここで、注意点としては、必ず相手に同意を取ることです。
つまり、
「このような流れで進めてもよろしいでしょうか?」
こう聞くことで、必ず相手も反応せざるを得ず、一度「はい。」と言ってしまったらもうその流れで進むしか無いですよね。
心理的な作戦です。
会社紹介
続いて、会社紹介です。
ベンチャーや中小企業で知名度もそれほど無い場合は、会社紹介は重要なポイントをさらっと紹介することにしましょう。
ここに10分以上かけることは不要です。
突然ですが、この会社紹介はなんのために行うと思いますか?
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「いやいや、どういう会社か知ってもらうためでしょ!」
と思った方、半分当たりです。
この会社紹介の目的・ゴールは、
信頼を得ること
です。
相手に
「この会社ならしっかりしてそうだな。技術力、製品力がありそうだな。」
と感じてもらえたらOKと言えます。
そこで、以下の項目はしっかり説明しましょう。
【実績】
・他社事例、口コミ
・書籍や有益なnote等がある
・有名な人がいる
その中でも、
他社事例や口コミはどの企業でも持っていると思うので
積極的に説明していきましょう。
特に、誰もが知っている企業の事例や、相手の業種業界に親しい事例は
リザードンにハイドロポンプを喰らわせるくらいにこうかはばつぐんです!
製品紹介
次は、製品の紹介です。
ここでの注意点は、次の1つだけです。
難しい言葉を使わないこと。
ここは、相手のリテラシーを見て判断すればいいのですが、
特にIT系のソリューションの場合は、
初訪に関しては「相手が完全に初心者」というくらいな感じでお伝えをしていく必要があります。
ここで滑るとずっと相手の頭に「???」
が残り続け、この後に控えている課題引き上げに影響します。
社内にいない人に説明してみて、100%わかったと思えるレベルにしましょう。
ソリューション説明
製品とソリューションが同じという企業もあるかと思うのですが、今回は分けます。
例えば、正確かどうかわからないのですが、
「Salesforceという製品」に対して、
「導入支援や運用サポート・コンサルティングというのがソリューション」
というイメージです。
ここでは、
「今までのお客様がどういった課題を持っており、それをどのように解消したか?」
これを洗い出しましょう。
そして、ソリューションの紹介とともに、箇条書きで資料に置いておくのです。
例えばこんな感じ。
当社の製品は、
煩雑な営業活動の記録や受注状況、数字管理、個人のパフォーマンス管理といった部分をサポートするものです。
そこで、当社が提供できるソリューションとしては、
当社製品の導入支援、メンテナンス、保守、運用上のコンサルティングです。
今回、アポイントを取らせていただく際に、
「営業管理が煩雑になってきているため、一括で管理でき管理工数を大幅に削減したい」というお話をいただいておりました。
その他にも、
現場の状況に合わせてツールの機能活用していただくためのコンサルティング、
御社内でのツール浸透のための専任のご担当者様への教育、
インサイドセールスやマーケティングツールとしての活用や連携
といった課題の解決も可能です。
ここまで説明させていたいだ上で、現在課題にあがっているものはどれになりますか?
(一番課題になっているものはどれですか?という聞き方でもいい)
と、こういう感じに話を展開していけば、後は相手が喋ってくれます。
この後に営業が行うことは、相手の課題を100%引き上げ、優先順位をつける部分になります。
ヒアリング
基本ここは、先程説明した流れで相手の話した内容に対して聞き逃した課題感がないようにしましょう。
特に、以下ははっきりさせておきましょう。
1.概算の金額感
→定価を見せて、明らかに金額感が離れていないかどうかを探る
2.聞き出した課題に対しての対策に、明確な期間(デッドライン)があるかどうかを探る
3.1番重要な課題
相手が、感じている課題感を話してくれている中で、なかなか話が盛り上がらないこともあります。
そういうときは、身近な例を言葉にして、相手の脳を刺激しましょう。
「つい先日お話したお客様では、〇〇の業界の方だったのですが、●●というようなご希望、課題もありました。御社の場合は、そういうことはありますでしょうか?」
ほかの企業でもあがっている課題ということを言えば、
相手の脳に「そういうことも、あるな。。」と思わせられるとともに、
答える際に心理的なハードルを下げる効果もありますので、効果的です。
ここまでできたら、最後に課題を整理して相手の課題に100%の合意を取ります。
こういう感じです。
「それでは最後に、本日お伺いした内容を整理します。
課題は、
1.〇〇
2.〇〇
3.〇〇
で、中でも1番目の〇〇が圧倒的に重要という理解をいたしました。
こちらで認識の違いはありますでしょうか?
金額感がそもそも違う場合は終了して、訪問は入れずに次の企業に専念したほうが良いですが、
次に進めると判断した場合は、次の日程を仮決めでもその場で決めましょう。
「それでは、今いただいた課題を解消できるご提案をお持ちいたしますので、次の日程を決めさせていただきます。●日の同じ時間帯はご都合いかがでしょうか?」
相手側も関心があれば必ずアポイントを入れてくれます。ここで、渋っている相手であれば、見込みなしなのかも知れません。
ここで僕は、「今は、見込みなし」と判断した相手には追加のアクションは行わないことを徹底しています。重要な商談相手へ時間を使うためです。
切る判断は積極的に行っていきましょう!
それでは、何が大切なのか?
ここまでで、初訪の流れとポイントをすべて説明しました。
いかがでしたでしょうか?
皆さんはすべてポイントをおさえられていましたか?
最後に大切な考え方をお話します。
人は自分に関心のないことには、見向きもしません。
聞いているようでも、頭の中には全く入っていません。
つまり、初訪で関心のないことを一生懸命説明してしまうということがあると、時間を無駄にするだけでなく、相手が見えなくなってしまいます。
これは、大きな食い違いとなります。
営業は本質的に、きわめてシンプルなもので、
相手の心のなかにある疑問や質問に答えるだけなのです。
そのために、何度も質問を変えて、課題を聞き続けることが重要なのです。
そして、こういった体系的な話が腑に落ちたとき、
僕の営業としてのジレンマやストレスは少し解消しました。
これがみなさんのお役に立てれば幸いです。
次回は、2訪目の勘所について、お話していきます。